5年ほど前、FX初心者の頃に「グランビルの法則」を勉強しました。
一本の移動平均線で、シンプルに相場を見れる最高の法則。絶対勝てると、その時は思います。
実際の結果は、そのままFXでグランビルの法則を使って大敗しました。
今回は、私自身がトレード経験で学んだ「現代版のグランビルの法則」を解説します。
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【基本】
グランビルの法則はFXではなく、株式向け。
- グランビルの法則 買いシグナル
買い①→200日移動平均線が右肩下がりor水平の時に価格が上抜け
買い②→200日移動平均線が右肩上がり、価格は一時的に下がるもSMAで再上昇
買い③→200日移動平均線が右肩上がり、価格がSMA付近で再上昇
買い④→200日移動平均線が右肩下がり、価格と大きく離れている(乖離)
- グランビルの法則 売りシグナル
売り①→200SMAが右肩上がりor水平の時に価格が下抜け
売り②→200SMAが右肩下がり、価格は一時的に上がるもSMAで再下降
売り③→200SMAが右肩下がり、価格がSMA付近で再下降
売り④→200SMAが右肩上がり、価格と大きく離れている(乖離)
まず、オリジナルの「グランビルの法則」を見ていきましょう。
- 200日の単純移動平均線
- 買い4つと売り4つの取引シグナル
グランビルの法則は、1960年代に投資アナリストのジョセフ・E・グランビルによって考案されました。
「200日移動平均線と株価には一定の法則がある」これがグランビルの法則になります。
FXでグランビルの法則が使えない理由
FXでグランビルの法則が使えない理由は、明確に3つあります。
- 根本的に50年前の株式市場向けの法則である
- 200日移動平均線では遅すぎる
- 決済ポイントがなく、シグナルが曖昧
間違いなく、FXでグランビルの法則はオリジナルの状態では使えません。
具体的に解説していきます。
グランビルの法則は古い。FXは新しい。
グランビルの法則は、1960年代の株式相場で生まれた法則だとお伝えしました。
FXは、1998年に日本ではサービスを開始。この時点で30年以上も違います。
現代では、インターネットを使って誰でもFXをトレードできます。
つまり、取引人口や取引量の増加が起きています。
しかも平日24時間ずっと取引が途絶える事はありません。
したがって、市場の状況が全く違います。
200日移動平均線では遅すぎる
200日移動平均線そのものは現代相場でも使えます。
一方で、200日移動平均線を元にシグナルを考えると「グランビルの法則は遅すぎる」と言えます。
なぜなら、お伝えした通り「FXは平日24時間動くビックマーケット」だからです。
世界中で最も大きい金融市場は為替、一日に何百兆とお金が循環します。
したがって、グランビルの法則では遅く、対応できません。
グランビルの法則はシグナルが曖昧
グランビルの法則では、「こうなったら買い」といったシグナルがあります。
しかし、「ここまで来たら決済」といったルールがありません。
私自身も過去に経験しましたが、決済ポイントが曖昧なんです。
実際に上記にチャートでは、売り①が成立しています。
一方で、赤線の部分のどこで決済すべき変わらず、最終的には高値が戻ってきました。
他にも、「200日移動平均線が右肩下がり、価格と大きく離れている(乖離)」といったシグナルがあります。
同じく、実際どこまで200日移動平均線と離れていればシグナルになるのか?が曖昧です。
【現代版】
グランビルの法則をFXへ適応する方法
グランビルの法則も、少し現代向けに手を加えれば使えます。
グランビルの法則がFXで使えないと言いましたが、使えるように工夫すればOKです。
現代版のグランビルの法則
- EMAを三本使う
- エリオット波動理論と組み合わせる
- シグナルに決済と損切りを付け加える
上記の3つを実践する事で、先ほどの「グランビルの法則がFXで使えない理由」を変えられます。
ようするに、FX使えない弱点を改善すればグランビルの法則はFXで使えると言った感じです。
EMAで短期・中期・長期で相場を分析
FXで使えるグランビルの法則では、SMAではなくEMAを三本使います。
短期・中期・長期と異なる尺度で見ることで、より正確に分析可能です。
「そもそもSMAとかEMAって何?」と言った方は、以下の記事を読んで下さい。
※理解が深まります。
▷【XM】移動平均線の初心者向け解説!SMAとEMAどっちが良い?違いは?
200日SMAを使う事で、グランビルの法則には弱点が2つあります。
- SMAが200期間の平均値しか参考にしない
- 1本では短期と中期の流れが分からない
SMAでは、計算式に期間外の数値しか組み込まれません。
したがって、200日SMAでは直近200日分の平均で算出され、過去の値動きが重視されません。
EMAでは、統計学の要素が加わり、期間外の数値も組み込まれます。
グランビルの時代には無かった新しい平均線です。活用しましょう。
- 【長期】75期間EMA(黄色)
- 【中期】25期間EMA(紫色)
- 【短期】10期間EMA(赤色)
参考までに、私がグランビルの法則を使っていた頃のEMA設定を共有します。
200日SMAとざっくり比べても、実際のチャートに追従する形でEMAは推移しているのが分かります。
実践する事で、「ダマシの頻度が少ない」「ダマシでも損切り幅が小さい」といったメリットがあり、大きく従来のグランビルの法則を改善可能です。
使い方の例としては、長期のEMAを200日移動平均線のように考えます。そして、短期・中期の移動平均線と接した時にシグナル的な考え方をしてみましょう。
例えば、上向きの長期EMAを短期・長期EMAが下抜けたら売り②。
短期と中期EMAがゴールデンクロスしたら決済といったイメージです。
グランビルの法則とエリオット波動理論を組み合わせる
グランビルの法則では、シグナルが曖昧だとお伝えしました。
そこで、エリオット波動理論を組み合わせて改善します。
- グランビルの法則はシグナルが曖昧
- エリオット波動理論はルールが明確
この違いがある上、形もエリオット波動理論と似ている部分は多いです。
お互いの都合の良い部分をかけ合わせましょう。
「そもそもエリオット波動理論が分からない・・・」といった方は覚えましょう。
※下の記事を読めば10分で理解できます。
▷【本質】エリオット波動理論の基礎!もう迷わない考え方を教えます。
チャートで具体例を解説します。
- グランビルの法則だけ
①では、長期のEMAを上抜けたので買いを検討すると思います。
→長期の移動平均線を上抜けすると買い①のシグナル
- グランビルの法則とエリオット波動理論
②では、長期のEMAを下抜け後、再び上昇した&上抜けの買いシグナル
→左側が明確に下降トレンドで、上昇1波が発生。エリオット波動では1波の後に深い押し目の2波が発生します。
グランビルの法則とエリオット波動理論を組み合わせた場合は、②だけでエントリーします。
①では、買いシグナルですが結局は再度下落しています。
エリオット波動理論と組み合わせると「この後は深く押し目を作る予想」が可能です。
したがって、エリオット波動理論とグランビルの法則の両方で買いシグナルの時にエントリーできます。
1つの理論より、2つの理論で根拠があった方が単純に正解率は高いです。
グランビルの法則に決済ポイントを付け加える
この解決策は、超シンプルですが一番役立ちます。
グランビルの法則では、買いや売りのタイミングが分かっても決済ポイントが曖昧でした。
以下の決済ポイントを付け加えます。
- 買いシグナル→直近の安値を損切り・直近の高値を利食い
- 売りシグナル→直近の高値を損切り・直近の安値を利食い
そして、必ずシグナルが見られた時間足のチャートで決済ポイントを決めましょう。
例えば、「一旦は利益が出たのに負けた」こんな経験はありませんか?
グランビルの法則を使いこなせない場合、最初に損切りや利食いの決済ポイントを決めていないケースが多いです。
まとめ
今回は、「【現代版】グランビルの法則はFXで使えない?3つのコツで使えます。」のテーマでした。
この記事をまとめると
- グランビルの法則は、移動平均線と株価の法則
- 50年前の理論でFX向けではない
- EMA・法則の組み合わせ・決済ルールで改善→使える
グランビルの法則に限らず、FXで使う法則は歴史が古すぎるパターンが多いです。
もちろん、法則自体に問題はありません。
使う環境が変わっただけで、まだ使えます。
常に変化するFXの世界で、いかに上手く改善できるか?が大切です。
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