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【FXの基礎】為替と株価指数の相関について。分かりやすく実践解説

2021年3月8日

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市場における相関とは、一方の銘柄が上がると同時に他の関連銘柄が上がるといった現象を言います。
ドル円とダウ平均の様に、FXでは為替と株価指数の相関が有名です。

「為替と株価指数が相関する仕組みとは?」
「ドル円とダウ平均の相関は当てになる?」
「相関なんてオカルト!全然勝てない。」

本記事では、初心者向けに上記の疑問や悩みを解決します。

今回は「為替と株価指数の相関」をテーマに、基礎的な経済の仕組みと相関の考え方まで徹底的にまとめました。

注意

本記事は、現役トレーダーによる考察を掲載しています。あくまで個人的な意見・見解であるため、投資助言等を目的としていません。FXをはじめ、投資・投機は余裕資金かつ自己判断で行いましょう。




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為替と株価指数の基礎知識

為替と株価指数の相関に入る前に、根本的に「為替市場」「株価指数市場」についておさらいです。

海外FX口座を使っていると、FXの為替とCFDにより株価指数の取引が同じ口座、同じ手順で売買できるので、両者が全く異なる市場である事を忘れてしまいます。

各市場の基本を知らないと「相関があるから、上がるはず・・・と過信して負けやすくなる可能性が高いです。




為替市場の規模とFX

為替とは、そもそも現金以外を使い決済する事を指します。

つまり、為替とは現金交換ではなく、取引相手の双方間で行われる価値の交換です。
少しややこしいですが、FXで取引するのは「外国為替」になります。

外国為替は、外貨と外貨を組み合わせた取引により市場が成り立っており、買い手と売り手により成立するのが外国為替市場です。

異なる通貨同士の交換を行い、異なる通貨同士の需要と供給が市場の動向を決めています。


為替市場は最も大きい

2013年 2016年 2019年
地域 取引高(10億米ドル) シェア(%) 取引高(10億米ドル) シェア(%) 取引高(10億米ドル) シェア(%)
合計 6683.9 100 6545.5 100 8,294 100
イギリス 2726 40.8 2406.3 36.9 3576.4 43.1
アメリカ 1262.8 18.9 1272.1 19.5 1370.1 16.5
シンガポール 383.1 5.7 517.2 7.9 633.3 7.6
香港 274.6 4.1 436.6 6.7 632.1 7.6
日本 374.2 5.6 399 6.1 375.5 4.5

参考 国際決済銀行(Bank for International Settlements)

外国為替は、金融の世界で最も規模が大きいマーケットです。

一日平均700兆円の取引高を誇り、規格外のサイズ感だと一瞬で理解できます。

また、意外にも日本は世界で5本の指に入るほど、外国為替の取引が盛んな国です。
アメリカやイギリスが高いシェアなのは理解できますが、諸外国ではトレーダー=株式(stocks)のイメージが一般的と言われています。


FXと外国為替市場

FXとは外国為替証拠金取引です。
証拠金を担保として、信用を元にレバレッジを掛けた取引を可能としています。

あえてFXの仕組みは本記事で解説しません。本題はFXで私たちが取引する通貨ペアです。

2010年 2013年 2016年 2019年
通貨ペア 取引高 シェア 取引高 シェア 取引高 シェア 取引高 シェア
合計 3,973 100% 5,347 100% 5,066 100% 6,590 100%
USD/EUR 1,099 28% 1,292 24% 1,172 23% 1,584 24%
USD/JPY 567 14% 980 18% 901 18% 871 13%
USD/GBP 360 9% 473 9% 470 9% 630 10%
USD/AUD 248 6% 364 7% 262 5% 358 5%
USD/CAD 182 5% 200 4% 218 4% 287 4%
USD/CHF 166 4% 184 3% 180 4% 228 4%
USD/その他 750 19% 1,170 22% 1,234 25% 1,861 28%
EUR/GBP 109 3% 102 2% 100 2% 131 2%
EUR/JPY 111 3% 148 3% 79 2% 114 2%
EUR/CHF 71 2% 71 1% 44 1% 73 1%
EUR/その他 162 4% 177 3% 196 4% 228 4%
その他のペア 149 4% 196 4% 211 4% 226 3%

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上記の表は外国為替市場で「取引される通貨ペアの割合」、円グラフは「2019年の通貨ペアの市場ドミナンス」です。

要点だけをお伝えすると、外国為替市場で取引されている通貨ペアは限られている事実が重要になります。

実際にはFX業者で50種類を超える通貨ペアが存在しており、おそらく少なく感じたはず。

シェア率が低く、マイナー通貨ペアでも取引が成立するのは「合成通貨」が存在するからです。

1つの通貨ペアを分解し、市場ドミナンスの高い通貨ペアから値付けが行われる仕組み。

合成通貨の存在、実は「為替と株価指数の相関」を見る上で重要になります。
合成通貨でない、市場の大半を占めるドル円については株価指数の相関を引き起こす、重要な通貨です。

ポイント

例えば、日本株は日本円で取引され、米国株は米ドルで取引されます。日本株が決済売りされれば、米国の投資家は自国通貨に変換するため、米ドルを売るといった流れも想定できるので、為替と株価指数の相関にも応用可能です。
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【今さら聞けない】「合成通貨」とは何?仕組みと相関の話

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株価指数と構成

株価指数とは、どういった市場なのでしょうか?
世界各国の証券取引所で取り扱われる株価指数は、その国の経済と密接に関係する重要な指数の1つです。

株価指数は基本的に、業界を代表する企業の株価から平均を算出した指数が用いられます。
メジャーな株価指数について、それぞれの構成をざっくり理解しておきましょう。

  • ダウ平均株価
  • 日経平均株価
  • ナスダック総合指数
  • S&P500

具体的に、上記の4つ。
米国と日本の重要な株価指数をピックアップして解説します。

もちろん、株価指数は前述した通り、世界各国それぞれの株式市場に存在していますが、多すぎても混乱するので代表格に留めました。


ダウ平均株価(Dow Jones Industrial Average)

ダウ平均株価は、米国で最も重要視される株価指数です。

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社がダウ平均を算出しています。

ダウ平均には、4種類ほど実は種類があり、私たち海外FX口座を使うトレーダーが取引するのは、工業セクションの30種類で構成された「ダウ工業株30種平均」です。

ダウ平均株価=ダウ工業株30種平均と考えて問題はありません。
(基本的に他のセクションのダウ平均は取り扱いがないため)

【100倍】XMでダウ平均をトレード!高レバレッジ対応の取引ルールを解説。


日経平均株価(日経225)

日経平均株価とは、日本経済新聞社が東証一部上場企業を対象に225社をピックアップした株価指数です。

日経平均株価・日経平均・日経225・NIKKEI225/JPX/JP225、これらは全て同じ日経平均株価を指しています。

ダウ平均株価の様に、日本を代表する企業から算出されるため、日本経済と関係する重要な株価指数と言えるでしょう。

投資未経験者でも、朝のニュースで日経平均株価が取り上げられるている様から、重要さは少なからず理解できるはずです。

【200倍】XMの日経225を取引する方法!利益を上げるポイントも。


ナスダック総合指数(NASDAQ Composite Index)

ナスダック総合指数も、ダウ平均に次ぐ米国を代表する株価指数の1つです。

ダウ平均がS&Pが算出するのに対し、ナスダック総合指数は全米証券業協会(NASD)が電子株式市場(NASDAQ)に上場する全ての銘柄を対象に、時価総額加重平均で算出した株価指数になります。

株式市場に影響を及ぼしやすい、時価総額の高い大手企業に対する比重を掛け算出しており、ハイテク株が多い事から、ダウ平均と比較して現代を代表する企業への指標として重要視されます。


S&P500(SPX)

S&P社が算出した株価指数であり、元となるのはNYSE(ニューヨーク証券取引所)と NASDAQ(ナスダック)に上場する企業の内、代表となる500社をピックアップしています。

ダウ平均と比較して、異なる取引所の銘柄が算出元となるため、米国株式市場のステータスを示す指標として重要です。




為替と株価指数の相関と仕組み

さて、外国為替(以下為替)と株価指数の基本を覚えた所で、為替と株価指数の相関について一緒に学びましょう。

為替と株価指数の相関は、どこかのトレーダーが提唱する手法ではなく、実は経済の仕組みとして相関が生まれています。


金利変動と株式

為替と株価指数の相関は、好景気と不景気が市場に影響を与えた結果として起こる現象です。

具体的に、金利が為替と株価指数へ相関性を作ります。
好景気な経済かつ、金利が水準が上がっている時、株価は上昇傾向になりやすいです。

株価指数は株価を元に生まれるので必然的に上昇傾向となります。
好景気と金利上昇が同時に発生しているのが重要です。

金利上昇では基本的に、企業が資金調達あるいは、政府が発行する債権は、銀行から借金をする際に金利が高いと調達・発行をためらいます。

しかしながら、好景気であれば企業への期待値は高まり、多少の金利では借りる事をためらいません。
したがって、資金調達・債権により株価が上昇しやすくなるという訳です。


「金利上昇だけでなく、市場全体の動向が重要」

重要なのは、必ずしも金利上昇だけで株価が上がらないという点です。

金利上昇は本来、引き締めの施策として行われます。
金利が上がると、企業はビジネスに必要な設備投資や、個人では住宅ローンの返済が難しくなるといった影響が発生します。

2008年のリーマンショックが悪い例です。
格付けの低いサブプライムローンが債務不履行を多発し、関連銘柄は軒並み下落、ウ平均や日経平均あらゆる株価指数の大暴落を引き起こしました。


株価指数の上昇と為替の相関

株価指数が上昇すると、対象の為替が相関して上がる理由を考えてみましょう。

株式の取引が何とされているかを考えると答えはシンプルです。
株式は法定通貨によって購入されます。

例えば、米国株式であれば米ドル、日本の株式なら日本円といった様に法定通貨との取引で成り立つ仕組みです。

したがって、ダウ平均と米ドル、日経平均と日本円、上昇する株式を購入する過程で対象の法定通貨の需要が高まり、相関して上がって行きます。


ドル円と株式市場

ドル円と米国・日本の株式市場は、単純に円安・円高が影響を受ける要因になりやすいです。

例えば、輸出系のビジネスで考えてみましょう。
日本の自動車メーカーが米国へ輸出する際、円高傾向では輸出による利益は相対的に低くなります。

円高とは円の価値が高いですから、外国に輸出した利益は同じドルでも、円高の為、日本円換算では安くなります。

一方で円安なら、輸出するメリットが大きくなります。
1ドル=100円の時に米国で車を売る、1ドル=90円の時に米国で車を売る、ドル基準で同じ値段で販売しても日本円では大きな違いです。




為替と株価指数の相関は確実なのか?チャートから考察

為替と株価指数の相関が発生する仕組みについて解説しました。
経済の流れからして、為替と株価指数の相関は絶対的に感じられます。

しかしながら、実際のチャートでは「為替と株価指数の相関」は確実なものでしょうか?
結論から言うと、市場の性質が異なる為、相関を過信すると大損失に繋がります。

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こちらのラインチャートでは、オレンジ線がダウ平均株価、黒線がドル円の価格推移を示しています。

何となく暴落のタイミングは重なりつつも、ドル円とダウ平均は基本的に独立した値動きです。

つまり、ドル円とダウ平均の相関は短期的なモノであり、長期的に見れば独立した動きをしています。

米ドルとダウ平均については、確かに経済の仕組みからして相関関係は信頼できる指標の1つです。
しかしながら、ドル円とダウ平均では相関への信頼性は薄くなります。


ドル円とダウ平均の異なる性質

  • ドル円は米ドルと日本円の相対的な価値を示す
  • 株価指数は史上最高値を更新するマーケット
  • ドル円は価格が一定の振れ幅を示す

ドル円とダウ平均で相関関係が長期的に成り立たない理由は上記の3つです。
双方の市場は全く異なる3つの性質を持つため、相関が成り立たない構造となっています。


ドル円は相対的な価値

ドル円とは、米ドルと日本円による取引を示す通貨ペアです。

為替市場の1割以上を占め、重要な通貨ペアになります。

ドルに対して、日本円の価値が低いのか高いのかを示すのがドル円とも言えるでしょう。

したがって、米国株式市場が上昇傾向にあっても、日本の株式市場も上昇傾向であれば、どちらか一方に需要が偏るとは限りません。

仮に、日本株が下がり、米国株が上がれば米ドルの需要に偏り、ドル円は上がる事もあります。
したがって、かならずしも、ダウ平均とドル円が相関するとは限りません。


株価指数は史上最高値を更新するマーケット

株価指数は為替と異なり、史上最高値(All Time High)を更新する市場です。

おそらく、朝のニュースで「前日のダウ平均株価は史上最高値となる○○で取引され・・・」といったフレーズを聞いた事があると思います。

企業は成長しますし、株価も成長と共に上がります。
したがって、株価指数は史上最高値を更新するチャートを描くのが特徴です。

もちろん、株価指数は入れ替わりで大手企業を組み込みますから、長期的に見れば常に上昇トレンドを描いています。


ドル円は価格が一定の振れ幅を示す

株価指数は史上最高値を更新するマーケットだと解説しました。

一方でドル円、もとい通貨ペアはどうでしょうか?
基本的にメジャーな通貨ペアは、長期的に見ればレンジ相場を描いています。

仮に史上最高値を更新すれば、片方の通貨の価値は破綻するでしょう。
法定通貨は一定の価値を保たなければ、国が成り立ちません。

したがって、ドル円がダウ平均と相関するにも、連動できる限界があります。

また、通貨ペアによっては史上最高値、最安値を例外的に更新するケースも。
通貨ペアが史上最高値と安値を更新する場合は、一方の通貨が「経済危機」に陥っている場合です。

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例えば、USD/TRY(米ドル/トルコリラ)ではトルコの経済危機により、ドル高リラ安の傾向が長期的に発生しています。

通貨ペアが株価指数の様な性質を持つ場合は、経済危機の影響が大きな要因です。


為替と株価指数の相関 まとめ

今回は「【FXの基礎】為替と株価指数の相関について。分かりやすく実践解説」のテーマでした。

この記事をまとめると以下の通りです。

  • 株価指数と為替は金利など様々な要素で連動を生む
  • 相関は経済の仕組みにより、必然的に起こる現象
  • 通貨ペアと株価指数の相関は性質の違いにより、不確実

株価指数に限らず、FXトレードでは相関を基準とした分析は多くの人が学びます。
経済の仕組みや市場の動向からして、相関は自然現象です。

しかしながら、あくまで市場全体の様々な要因が重なり相関関係は生まれます。

相関は絶対的ではなく、実践を通して、使いどころを見極めるのが大切。
○○だから××と完璧な答えを求めてしまいますが、実際には状況によって対応するのが重要です。

株価指数の取引はTitanFX(タイタンFX)

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株価指数の取引するなら、約定力と低スプレッドに特化したTitanFX(タイタンFX)がオススメです。

実は、TitanFXはダウ平均が最大500倍のレバレッジが適用されます。

「株価指数の取り扱いが豊富」
「為替の最大レバレッジが1000倍」
といった理由で他社口座がオススメされるFX口座も多いイメージです。

本記事でお伝えした通り、複数の株価指数を見ても情報過多でトレードに集中できません。
また、株価指数のレバレッジは基本的にFXより低く設定されています。

TitanFXは、他社と比べてダウ平均のスプレッドが半分程度、レバレッジも500倍まで使えるのでオススメです。

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